日本子守唄協会設立10周年の
ご挨拶とお願い
寒暖激しかった今年の冬も過ぎ、梅、桜、春の香りの便りが足早にやってきました。ご無沙汰をいたしておりますが皆様にはお変わりございませんか、お伺い申し上げます。
早いもので「日本子守唄協会」も今年、設立10周年を迎えます。
あっという間と言えばあっという間の10年、「子守唄?」と首をかしげる方も多かった設立当初から考えれば、時代の悪化と変化の中にあって、その大切さと深さが徐々に見直され、認識も新たにされてきました。
急速な時代の進歩に心が追いついていかない、子守唄という素材がこの時代のキ―ワ―ドとして取り上げられることも多くなってきました。
蒐集や保存、研究といった初期の目的は10年の間に、町おこし、子育て支援、母親教室、親学、虐待防止、など多方面に広がりを見せるまでになってきました。
今後ますます、その必要性は高まると思います。
戦後の経済復興一辺倒の反省と、人間としての自覚、そんな基本に戻らざるを得ないというのが現実なのですから。
この10年間、なんと多くの方にお力や励まし、協力を頂いたことか知れません。
また、なんと多くの皆様とその輪を広げてきたことでしょう。
心からの御礼と感謝を申し上げ、重ねて、今後のお力添えを伏してお願い申し上げます。
さて、10周年という節目の記念公演を6月14日の江戸東京博物館ホールの公演を皮切りに全国各地で展開する所存です。
内容は今詰めているところですが、この記念公演は「企業メセナ協議会」の認定を頂いております。個人、企業ともに寄付の税制優遇措置があるばかりでなく、文化事業に対しての「公的」な意味合いを重視して頂いたものです。
どうぞ皆様のお力添えをいただけますことをお願い申し上げます。
また、この記念公演では昨年亡くなられました日本子守唄協会の名誉理事松永伍一先生の追悼コーナーを設けます。
協会設立当初より足しげく通ってご指導下さり、無償で小さな会に参加、呼びかけをしてくださった先生の姿を今も忘れることはできません。
「この仕事が日本中にともし火をつけてゆくように」
大きな柱を失った今、託された使命の実現に向けて、協会はこれからも活動を続けてまいりますので、皆様の変わらぬご支援をどうぞ宜しくお願いいたします。
平成21年3月吉日
日本子守唄協会 会長 小林 登
日本子守唄協会 理事長 西舘好子
10周年記念公演へ寄付のお願い申し上げます
日本子守唄協会設立10周年記念公演「人生は子守唄にのって」は企業メセナ協議会より認定を受けた事業です。(認定番号 N08-160)
寄付をいただきますと一定の割合で税制優遇措置がうけられますので、個人、企業を問わず、皆様のお力添えをどうぞよろしくお願いいたします。
→詳しくはこちら
日本子守唄協会設立10周年記念公演「人生は子守唄にのって」
(企業メセナ協議会 助成認定事業 (認定番号 N08-160) )
日時:2009年6月14日(日)
開場:13:30〜 開演 14:00〜
会場:江戸東京博物館ホール
入場料:一般 5,000円 会員 4,000円 (全席自由)
主催:NPO法人日本子守唄協会
出演:小林 登 (東京大学名誉教授・
日本子守唄協会会長)
湯川れい子 (音楽評論家・作詞家)
小倉知香子 (ハープ奏者)
川口京子 (歌手)
綾乃ひびき (歌手)
稲村なおこ (歌手)
テレサ (歌手)
長谷川芙佐子(ピアニスト)
藤村志保 (女優)
加藤登紀子 (歌手)
原 荘介 (ギタリスト)
田中 健 (俳優)
木下 晋 (画家)
主催:NPO法人 日本子守唄協会
共催:NPO法人 日本子守唄協会 東京支部
NPO法人 日本子守唄協会 相模支部
NPO法人 日本子守唄協会 横浜支部
NPO法人 日本子守唄協会 盛岡支部
社団法人 日本民族音楽協会
後援:東京商工会議所
社団法人 東京青年会議所
心の東京革命推進協議会(青少年育成協会)
社団法人 日本放送作家協会
日本のうたとおはなし伝承普及議員連盟
日本子守唄協会設立10周年記念公演
「人生は子守唄にのって」
撮影:日本子守唄協会
開場前にはホールの入口に長い行列ができました。一番早い方は一時間以上前から並んでいらっしゃいます。お待たせして申し訳ございませんでした。
新型インフルエンザ予防のため。ご来場の皆様には手指の消毒をして入場していただきました。
菅間忠男さんの草笛演奏で開幕です。江戸の子守唄など2曲を演奏してくださいました。
10周年のご挨拶をする小林登会長。日本子守唄協会の10年を振返りながら、これからの活動へのご支援を皆様にお願いいたしました。
小林登会長と湯川れい子副会長の対談。小林会長は小児科学の知見から、湯川副会長は音楽療法や子育ての面から子守唄の大切さを話されました。
ハープの美しい音色を奏でる小倉知香子さん。ハープでのご出演は日本子守唄協会では初めてでしたが、こもりうたや唱歌「故郷」などハープの調べにお客様は大満足でした。
小倉さんのハープの伴奏で歌う綾乃ひびきさん、富山の子守唄と奄美の子守唄「泣くないよ 坊ややよ」を歌っていただきました。
稲村なおこさんと綾乃ひびきさんがハープの伴奏で子守唄を歌います。
上海から自転車で参りましたとジョークで会場を沸かせるテレサさん。電球で飾られた衣裳で登場し、お客様の目を楽しませてくださいました。
中国の子守唄を歌うテレサさん。
小山の小兎を歌う稲村なおこさん。台東区の子守唄講習会に参加されるお子さんやお母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃんのお話を交えて歌いました。
近畿から中国地方にかけて伝わる子守唄を紹介しながら、子守唄の分布を解説する川口京子さん。京都地方に伝わる美山の子守唄を歌います。
子守唄協会名誉理事で、昨年3月にお亡くなりになった松永伍一先生のお写真をバックに松永先生の詩「こもりうた」を朗読する藤村志保さん。
松永先生を偲んでお話しする、左から、原荘介さん、田中健さん、木下晋さん、西舘理事長。原さんは子守唄の採集で、田中さんは学校の後輩として、木下さんは画家として、松永先生との思い出を話されました。
木下先生のえんぴつ画が映し出され、松永先生との交流をお話しする木下先生。軽妙な語り口に皆さんの笑顔が絶えません。
松永先生に演奏をささげる田中健さんと原荘介さん。
映像出演で松永先生に自作の歌をささげる加藤登紀子さん。
松永伍一先生の詩に西舘理事長が補作詞、原荘介さん作曲の「母守唄」を演奏する、原さんとアリエントの皆さん。
最後に全員が会場の皆様と大合唱。日本子守唄協会10周年記念公演にたくさんの方がご来場くださいました。本当にありがとうございました。